緩和ケアのなかで大きな部分を占めるのが、痛みのコントロールです。
がんに罹患すると、治療中など早い時期では、約3分の1疼痛が出現し、進行・終末期の方では約3分の2の方では主症状となります。
痛みは、不眠をもたらし、食欲を低下させ、体力の低下を招き、治療の妨げの第1原因となります。
また、正常な思考を抑圧して、日々のささやかな楽しみから自己実現に至るQOLのすべての側面を妨げます。
そのためにオピオイドといわれる医療用麻薬を使用して十分な除痛を図る必要があります。
今日では、さまざまな種類の医療用麻薬が使用可能となっています。
注射薬だけでなく、内服薬、坐薬、貼付剤などがあり、痛みの強さや病状に応じて個別的に選択できるようになっています。
医療用麻薬は、がんの痛みのある方に使用する場合には、依存症や中毒になることはないことが実証されています。
また「最期に使う薬」でもありません。
痛みを十分にとれば体力を消耗しませんので、抗がん剤の治療や手術に耐えることができます。
療養の際も痛みがないことでよりよい生活水準を保つことができます。 |